木曜日, 12月 18, 2003

英国IT市場は3%成長

先の一連の最新の市場動向の数値をインプットして簡単な試算を行ったものが下のグラフ。
先日、英国のIT投資は2004年は2%程度かなというような感想を漏らした。
少し、計算してみると、2.9%だから、3%程度ということになった。

英国通信市場推移


出所:OFTEL
\c:\\web\uk_telcom.xls

英国ICT貿易動向



英国ICT生産動向

£M Office machinery and computers Insulated wire and cable Electronic components Transmitters for TV,radio and phone Receivers for TV and radio Medical and precision instruments 小計
2000 13,464 1,670 4,967 13,257 3,869 5,759 42,986
2001 13,296 1,548 4,334 8,263 3,970 7,314 38,725
2002 9,812 1,130 3,992 5,743 3,302 6,394 30,373
2003 9,210 917 4,243 5,284 3,318 6,749 29,721
               
生産指数
2000 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0  
2001 109.5 101.0 64.7 66.5 103.7 108.1  
2002 80.8 73.8 59.6 46.2 86.3 94.5  
1Q-3Q生産指数比較
2002 81.9 75.3 59.6 47.1 87.5 92.4  
2003 76.8 61.1 63.3 43.3 87.9 97.5  


出所:英国国家統計局
注:2002年以降数値は独自推計.

勢いがねぇ...

ずっと、英国続きだけれども、一つの統計だけではどうも見方が偏りそうに思うので、もう一つ。
下のグラフは英国の民間部門におけるITハードウェアとITソフトウェアの投資推移を四半期で見たもの。
おおまかに言うと、英国の設備投資が四半期で400億ポンド。それに対して、20億ポンド程度でずっと推移している。
ハードウェアは二桁のマイナスが続いていたのが2003年の第1四半期には1桁台になり第3四半期には遂にプラスになった。ソフトウェア投資のほうは斑模様。それでも、ソフトウェア投資も第2四半期には何と二桁のプラス。しかし、第3四半期は再びマイナスに、という具合に少し勢いがない。



英国関連の話題では、仏キャップジェミニ・アーンスト&ヤングと富士通サービスが共同で英国国税庁のITアウトソーシングを受注したというニュースを挙げることが出来る。
これなどは、契約金額が約30億ポンド、日本円にして約5,700億円!しかも、米EDS、米アクセンチュアから日仏連合が奪い取った形。2004年7月1日からの契約のうち富士通は、約10億ポンド、日本円に換算して約1,900億円を得るという。契約期間は10年間だけれども、さらに8年間の契約更新オプションが付加されているというから富士通にとっては美味しい話。
英国ではPFIの流れがあって、政府関連部門ではIT投資にも積極的との話。
後は、民間部門のIT投資が盛り返せばというところ。

火曜日, 12月 16, 2003

せいぜい2%か

EITOの10月時点の予測によると英国の情報通信分野の展望は明るい。英国はドイツとは違って2002年も大きな落込みは見られなかった。
もともと、英国経済は、ポンドの増価や外需低迷の影響などによって輸出が低迷、これによって製造業が低迷する一方で、小売や住宅などのいわゆる内需が堅調だったために「2つのスピードの経済(two-speed economy)」と呼ばれていた。内需が堅調イコール情報通信支出も他国よりは堅調という構図だった。
さらに、足元の経済状況もブラウン財務相が予算案で今年の経済成長率を2.0─2.5%としている。これは楽観的過ぎはしないかとの意見もあるようだが、少なくともこの強い傾向は半年は続きそう。
こうしたことは情報通信分野でも明るい見通しの土台となる。
下のグラフは英国国家統計局の生産統計によるもの。この動きを見る限りは、堅調だとはいってもEITOの10月時点の予測のように2004年に情報通信(ICT)支出が4%台に載せるような徴候はない。むしろ2%台がせいぜいだろう。


[参考]英国のIT支出予測

月曜日, 12月 15, 2003

回復は本物

米国はジョブレス・リカバリーなんて言われていました。経済が回復しているように見えても、雇用の動きに変化がないから先行きが心配だ。雇用が増えないということは消費も大きな伸びを期待するということは出来ないと、そう言われてきました。
ところが、どうやら雇用のほうも動きが出てきているようです。
例えば、非農業雇用者数は11月まで4ヶ月連続で前月に比べて増加(出所:米国労働省統計局)。
製造業をみると、10月のp1,455.9万人から11月は1,454.2万人と1.7万人の減少となっている一方で、サービス業が雇用を吸収する形で6.4万人増となっている。
どうやら回復基調は本物のよう。

中国11月消費高い伸び

中国国家統計局によると、中国の11月の社会消費額は4,202.7億元、前年同期比で8.9%となった。
このうち都市部は10.9%、農村部は7.6%の増加。
消費の内訳をみると、飲料品が16.4%、自動車は42.8%、通信機器は39.1%と高い伸びを記録している。
なお、1-11月の累計では昨年を0.1パーセント・ポイント上回った。

冴えないドイツが冴えてきた




欧州の動きを左右すると言っても過言ではないドイツ経済。いままでは振るわなかったものの、どうやら来年初めにかけて緩やかに回復する見込み。
これに伴って、情報通信(ICT)支出も2003年はほぼ横ばいに留まる可能性が高い一方で、2004年には3.2%程度の成長になると考えられる。
ドイツ情報通信産業連合会(BITKOM)もドイツのICT産業が2003年に底を打ち、2004には回復するという見通しを表明している。
ドイツのICT産業は、国内企業売上高ベースで、2000年までは年率10%という高度成長を遂げていたが、2001年に2.0%に減速。2002年にはマイナス成長となっていた。
同連合会では2004年には売上高ベースで2%台に回復すると見ている。

日曜日, 12月 14, 2003

サダム・フセイン前大統領逮捕か?

CNNとテレビ東京で速報。米軍がティクリート(Tikrit)でフセイン前大統領(Saddam Hussein)を含む複数のイラク前政権要人を拘束したと伝える。
イラン国営放送が、クルド愛国同盟(the Patriotic Union of Kurdistan)のタラバニ議長(Jalal Talabani)の""Americans stressed that Saddam has been arrested and that the news of the capture will be officially announced in the next few hours,"との話を掲載。
参考:イラク暫定統治機構/Coalition Provisional Authority
米国中央軍
イラン国営通信
BBCによるフセイン統治史