金曜日, 9月 12, 2003

グローバルスタンダードは静かに進む

ビジネスをモデル化する。こういう発想は新しいものではありません。比喩としての言葉だけのモデル化ではありません。

ビジネスの文字通りのモデル化
UMLで記述する必要も4分類にする必要も全くありませんが....

■応用例
SDは理論的過ぎて、BSCは宗教的で...しかし、エッセンスは既に90年代に実用化されています。コックピット経営etcはその一部分と言えるでしょう。
「Lomi, A., larsen, E. (1999)は、 Management Flight Simulatorが、即効薬でも万能薬でもないことを認めつつ、その有効性を高く評価している。すなわち、何が起こるか予測できないので、可能性のある複数のシナリオを用意する際に、外部変数の変更によりシナリオの有効性を予め検討しておくことができる。また、マネジメントフライトシミュレータによる学習組織の形成で、戦略企画プロセスがオープンで分散的に、しかも包括的に実施されるようになる。これにより、風通しの良い企業文化の形成、フラットで情報伝達がスピーディな組織、さらに現場に近い局面での意思決定が可能になる、としている。実際にこのような目的で、Bell Canada、Lucent technologies、Boeing、BBCといった会社は、Management Flight Simulator を活用しているし、自身も公益企業の戦略立案にこの手法を用いるつもり、とのことであった。 」
出所:高田 直樹(富士総合研究所)、第77回SD定例研究会報告、1999年5月15
日(土)

あらゆるビジネスをUMLでモデリングする夢
ところが、国連の組織がUMLでのビジネス記述を中心とした国際標準規格BCF(Business Collaboration Framework)を策定と普及を推進するようになって、絵空事と無視は出来ないようになるかもしれません。

■「米国ではEAI市場はすでに飽和状態にあり、今までのようなツールのライセンス販売ビジネスは先細りしていくだろう。そこで有力企業の買収や、業種・業界別のノウハウを実装し、それをナレッジとして蓄えることで、また新しい収益源を生み出すことができる」
ナレッジ=ビジネスモデルはUMLで記述、整理、蓄積されていくのでしょうか。出所

ビジネス・エンジニアリングの到来
「企業の経営戦略を受けて、その戦略を実践できる新しい業務プロセスを設計する。次に業務プロセスのモデルを使って、シミュレーションをして新しい業務プロセスの効果を予測する。それから、実際の業務プロセス変革や情報システム構築を始める。結果をまた次の改革にフィードバックする」
ビジネス・エンジニアリング(BE)というのは、一頃の流行語BPRとは違います。
考え方だけでは目先の利益は上がりません。しかし、
「日立製作所は1999年秋に,営業部門の業務プロセスと各プロセスにかかっているコストを調べ上げた。分析結果に基づいて2000年3月から新しい営業支援システムを導入する。営業プロセスの改革に加え,「ナレッジ・マネジメントも狙う」と営業統括本部企画部の奈木野勝久部長代理は説明する。「営業プロセスを可視化して,全員が見られるようにしたら,そこからナレッジを見つけ出せるはず。そのナレッジを一般化して営業プロセスを改善したい」。」という取り組みもあります。

水曜日, 9月 10, 2003

一歩先を行く岡山市ほか

■7月、SIはまだら
情報サービス業の7月の売上高は、前年同月比▲2.1%の減少。内訳をみると、「ソフトウェアプロダクト」は同▲34.4%の減少。但し、これはゲームソフトの大幅減によるもの。
その他では、「計算事務等情報処理」は同▲4.5%の減少。
しかし、「受注ソフトウェア」は通信業向けなどの増加により同6.6%と2か月連続の増加となっている。このうち、「システムインテグレーション」が同0.1%の増加、「システム等管理運営受託」は同9.1%の増加。
SIは4月はプラス、5月はマイナス、6月はプラス、そして7月は微増と斑模様。但し、SIを含む受注ソフトということでは5月に大幅なマイナスを付けた後はプラス基調。7-9月にかけてはプラスになる見通し。
出所:経済産業省「 特定サービス産業動態統計調査 」


■公文書開示すべてHPで閲覧岡山市、誰でも可能に
出所:京都新聞9/9
岡山市は、これ以外にも様々な取り組みをしています。
岡山市のIT

以前から人気のあった岡山市役所からのライブカメラ。設置当初からの画像がないのが残念です。


■環境IT?
02年度における環境ITビジネスの推定市場規模は約553億円。07年度における市場規模は約1190億円。
出所:矢野経済研究所
ところで、環境ビジネスの市場規模というのは一体どの程度なのでしょうか。
環境省の推計によると、2000年時点で、
環境汚染防止: 9兆5000億円
環境負荷逓減技術関連: 1700億円
資源有効利用: 20兆円
2000年には合計29兆9000億円だったものが、2010年には47兆2000億円、2020年には58兆4000億円と拡大すると推計しています。
1999年時点でのITハードウェア(情報通信機器製造業)の生産額が28.4兆円、ITソフトウェア+ITサービスが7.5兆円ほど。IT投資は2000年で20.1兆円。
IT支出という区分でいうと、2001年ベースで24兆円。
環境ビジネスの大きさが分かります。

日米IT支出比較
対GDP比で米国が日本を上回ったのは98-2000年だけ。