月曜日, 12月 13, 2004

IBMの得るもの

IBMのPC部門が中国の聯想集団に買収された。
このニュース、聯想集団のPC出荷台数が世界3位になり、聯想がPC市場で大きな存在となるという以外に、IBMが聯想との提携によって中国のソフト・サービス市場を抑える橋頭堡を築くという意味も持っていると思う。

さて、中国のITソフト・サービス市場は一体、どの程度なのだろうか。
中国信息産業部の統計年報主要経済指標で、PCハードウェアに相当する電子計算机行業をみると、

約 4,214 億元
2002年の為替レートで
約 509 億ドル

中国のICT産業の生産額のうち、
約 8,010 億元 が設備投資
約 5,108 億元 が個人消費

なので、この比率でPCハードウェア相当の

約 509 億ドル

のうち設備投資分は

およそ 311 億ドル

これは実質価値ですので名目価値を求めると、

およそ 240 億ドル

なお、WITSA推計では約 204 億ドルとなっています。

これに対して、ソフトウェア+サービス支出は

約 193 億ドル

2004年9月ベースの統計で試算すると、2004年では

約 2,100 億元

に達っしますので、

約 253 億ドル

日本は 

約 6 兆円

なので、中国のソフトウェア+サービス市場は日本の

約4割

ということになります。

日米ではITソフト・サービス市場はGDP比以上の差があります。それを考えると、このほぼ、GDP比見合いの数値は意味があるでしょう。2桁ベースで伸びていることを合わせて、数年のうちに日本を凌駕するであろう大きな市場があると言って良いと思われます。