2005年日本ITソフト・サービス市場の見方
2005年の日本のITソフト・サービス市場はどの程度伸びるのかをみるためには、まず足下の動きを確かめなければなりません。
機械受注の動きから察して、民間設備投資の伸びは来年は3%程度(現状では4%というのは考えにくいでしょう)。
ITソフト・サービス市場は、その民間設備投資の伸びに準じるものの、IT投資の抑制からくるIT投資比率の低下を加味するとせいぜいIT投資全体が3%程度と考えられます。そのうち、ハードの部分は足下の統計で数量、価格ともに逓減傾向にあることからすると、3%前後のIT投資のうちITハードは3%以下でソフト・サービスは3%以上になるのではないかという推測が成り立ちます。
これは、民間設備投資の動きから見てのITということになります。
そこで、ソフト・サービスだけに着目して、現状で2005年に3%伸びるというのがもっともらしいかを確かめてみます。
経済産業省の「特サビ統計」によると、
ソフトウェア開発プログラム作成
2003年1-9月累計:約5兆1,959億円
2004年1-9月累計:約5兆4,040億円
この数値にはゲームソフトの売上が含まれますので、これを除きます。
ゲームソフトは
2003年1-9月累計:約3,076億円
2004年1-9月累計:約3,104億円
差し引き
2003年1-9月累計:約4兆8,883億円
2004年1-9月累計:約5兆 935億円
累計ベースの伸び率は4.2%増
10 - 12 月の売上高が前年同期比0%で推移したとすると、
2003年:約6兆1,161億円
2004年:約6兆3,213億円
となるので、伸び率は3.4%増。
ここで、2004年1-9月のゲームソフト除きの前年同期比を見てみます。
1月 5.39%
2月 6.03
3月 3.63
4月 10.51
5月 7.35
6月 7.31
7月 ▲7.49
8月 8.37
9月 2.36
2003年の10 - 12月の同じベースでの前年同期比を見ると、
10月 1.58%
11月 0.02
12月 5.51
と12月が高い伸びになっていますが、10 、 11月は低い伸びになっています。
そうすると、10 - 12 月で前年同期比0%の伸びという仮定は現状からすると的外れということにはならないでしょう。
従って、ソフトウェア開発の2004年の伸びが3.4%というのも概ね考えられ得る水準と言えるでしょう。
さらに、この数値をもとにして、ゲームソフトを除いたソフトウェア開発プログラム作成売上高のトレンド値を推計してみます。
すると、ゲームソフトを除いたソフトウェア開発プログラム作成売上高のトレンド値の伸びは2004年9月時点で2.36%となっています。
このことからすると、2005年のITソフト・サービスの伸びは2 - 3%の間より若干低めと考えるのが妥当ということになります。
この結果と民間設備投資からみた結果を合わせると、ユーザー側のIT投資そのものに対する効率化の要求は現状のレベルのままで、つまり、IT投資比率は現在の水準で推移し伸び率が3%前後で推移するか、あるいは、ユーザー側のIT投資そのものに対する効率化の要求が更に高まることでIT投資比率が更に低下、その結果としてITソフト・サービスの伸びも2%程度に留まるという可能性が考えられます。
機械受注の動きから察して、民間設備投資の伸びは来年は3%程度(現状では4%というのは考えにくいでしょう)。
ITソフト・サービス市場は、その民間設備投資の伸びに準じるものの、IT投資の抑制からくるIT投資比率の低下を加味するとせいぜいIT投資全体が3%程度と考えられます。そのうち、ハードの部分は足下の統計で数量、価格ともに逓減傾向にあることからすると、3%前後のIT投資のうちITハードは3%以下でソフト・サービスは3%以上になるのではないかという推測が成り立ちます。
これは、民間設備投資の動きから見てのITということになります。
そこで、ソフト・サービスだけに着目して、現状で2005年に3%伸びるというのがもっともらしいかを確かめてみます。
経済産業省の「特サビ統計」によると、
ソフトウェア開発プログラム作成
2003年1-9月累計:約5兆1,959億円
2004年1-9月累計:約5兆4,040億円
この数値にはゲームソフトの売上が含まれますので、これを除きます。
ゲームソフトは
2003年1-9月累計:約3,076億円
2004年1-9月累計:約3,104億円
差し引き
2003年1-9月累計:約4兆8,883億円
2004年1-9月累計:約5兆 935億円
累計ベースの伸び率は4.2%増
10 - 12 月の売上高が前年同期比0%で推移したとすると、
2003年:約6兆1,161億円
2004年:約6兆3,213億円
となるので、伸び率は3.4%増。
ここで、2004年1-9月のゲームソフト除きの前年同期比を見てみます。
1月 5.39%
2月 6.03
3月 3.63
4月 10.51
5月 7.35
6月 7.31
7月 ▲7.49
8月 8.37
9月 2.36
2003年の10 - 12月の同じベースでの前年同期比を見ると、
10月 1.58%
11月 0.02
12月 5.51
と12月が高い伸びになっていますが、10 、 11月は低い伸びになっています。
そうすると、10 - 12 月で前年同期比0%の伸びという仮定は現状からすると的外れということにはならないでしょう。
従って、ソフトウェア開発の2004年の伸びが3.4%というのも概ね考えられ得る水準と言えるでしょう。
さらに、この数値をもとにして、ゲームソフトを除いたソフトウェア開発プログラム作成売上高のトレンド値を推計してみます。
すると、ゲームソフトを除いたソフトウェア開発プログラム作成売上高のトレンド値の伸びは2004年9月時点で2.36%となっています。
このことからすると、2005年のITソフト・サービスの伸びは2 - 3%の間より若干低めと考えるのが妥当ということになります。
この結果と民間設備投資からみた結果を合わせると、ユーザー側のIT投資そのものに対する効率化の要求は現状のレベルのままで、つまり、IT投資比率は現在の水準で推移し伸び率が3%前後で推移するか、あるいは、ユーザー側のIT投資そのものに対する効率化の要求が更に高まることでIT投資比率が更に低下、その結果としてITソフト・サービスの伸びも2%程度に留まるという可能性が考えられます。
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