月曜日, 1月 17, 2005

IBMがSOAを唱える背景(その2)

""The move to SOAs and the offshore outsourcing trend are a true double whammy for developers in the next few years,""
Vance McCarthy, "Zapthink Preps Devs for Coming SOA, XML Future", Zapthink, 2004/01/10

オン・デマンドとSOAにおける機能のバラしを合わせて考えると、果たしてIBMのオン・デマンドの考える課金はベストなものかという疑問が出てきます。

現在の平均支出では使わない機能が多い

使う機能の分だけ払いたい

IBMとユーザーの思惑の一致

でも、毎月変動するのではなくて、より安い定額で必要な機能を使いたい
※IBMのOpen Infrastructure Offering(OIO)のような一括定額の準リース的料金体系

↓もしくは

ユーザーは売上の増加に見合った分だけ支払いたい(売上0なら支払い0)

この場合、
システムを細かくバラしていくと、必要な機能と不必要な機能が明確化するため、価格圧力が高まり、ベンダーにとっては従来のベースでの収益を上げ難くなる可能性があります。

それでも、IBMが、この方向に向おうとしているならば、それは何故なのでしょう。
幾つか考えられると思います。

(仮説1)それを回避するために別の上位部分で収益源を見つけようとしている。
本当にやるのだろうかBPTS?
   (疑問 1-1)ハードとの関係はどう位置付けるのか。

(仮説2)SAPなどが展開してきた「インストール&カスタマイズ・モデル」あるいはモノリシック・アプリケーション・モデル」の動きを封じておいて、その後でもう一度組み立てることを最初から目論んでいる。
つまり、戦略的なパスの一つとして「流れ」を利用しているに過ぎない。
   (疑問 2-1)他社が同じ戦略を採っても有効と言えるか。

(仮説3)業種別独占あるいは地域独占を狙っている。
この場合は、バラされた単位での売り先はIBMだけになるので収益をコントロールする可能。=変動リスクを分散化し収益を集中化するモデル
   (疑問 3-1)棲み分けは業種別?
   (疑問 3-2)棲み分けは有効な手段?