金曜日, 3月 19, 2004

カテキンでガンにパンチ 

「九州大大学院農学研究院の立花宏文助教授がネイチャー・ストラクチュラル&モレキュラー・バイオロジーにカテキンがガン細胞の増殖を抑制する働きをする際に鍵となるタンパクを発見したと発表したわ。
カテキンというと健康系、健康系っていうもの。お茶に入っている成分ね」
「今回の発見は抗がん剤の開発に結びつく可能性があると言われている。
カテキンというと約20種類近くあると言われているけど、そのうちでお茶に含まれているのは4種類。エピカテキン(EC)、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキンガレート(ECG)、エピガロカテキンガレート(EGCG)。
この4種類のカテキンは

●抗酸化作用
●抗菌作用、腸内細菌の改善
●抗う蝕作用
●消臭作用
●活性酸素消去作用
●コレステロール上昇抑制作用
●血糖上昇抑制作用
●血圧上昇抑制作用
●抗腫瘍作用
●抗アレルギー作用
●血小板凝集抑制作用
●紫外線吸収作用

といった効果を及ぼすことが知られている。つまり、4種類とも同じ作用をするわけだけど、最も効果が高いというのが抗酸化力が強いエピガロカテキンガレート(EGCG)。どの位強いかっていうと、抗酸化作用がビタミンEの約20倍なんだって」
「立花宏文助教授が調査したのも、そのエピガロカテキンガレート(EGCG)。
なんと言っても、このエピガロカテキンガレートはお茶に一番多く含まれていて半分を占めている。全体の約半分ほど。だから、鍵になるカテキンなわけね。
で、そのエピガロカテキンガレート(EGCG)にガン細胞を浸したらガンの増殖が4割も抑えられたんだって。その時に、エピガロカテキンガレート(EGCG)を鍵に喩えるとガン細胞側で鍵穴に相当するのが67LR(67-kDa laminin receptor)という物質だってことを見つけた。
その67LRとエピガロカテキンガレート(EGCG)がピッタンコと結びつくことでガン細胞の増殖が抑制されることが67LRの働きを失わせたガン細胞をエピガロカテキンガレート(EGCG)に浸しても増殖は抑えられないってことで実証したようよ」
「平成11年の厚生労働省の人口動態をみると、お茶所静岡県の男性の胃がんの標準化死亡比(SMR)は低い。
さらに、静岡県の中でもお茶名産地として知られている大井川に鋏まれた川根町、中川根町、本川根町の男性の胃がんの標準化死亡比(SMR)は59.9、57.7、46.0と静岡県全体の89.2よりも低い。
そうすると、今回の発見はガンに強烈なパンチを喰らわせるかも」
「お茶がガンに良いということは以前から言われていたから、今回の発見はそれを後押しすることになるわね」

サントリー 健康系カテキン式 500mlPET 24本入
サントリー 健康系カテキン式 500mlPET 24本入

木曜日, 3月 18, 2004

そして目的論へ 

「火星に水があることが分かったり、太陽系で一番遠い天体が発見されたりと宇宙に関するニュースが相次いでいる。
次は地球外知的生命体の探査(SETI)に期待したいところ」
「知的な生命体が地球上の人類だけというのは寂しいからね。
太陽系で最も遠いセドナ(Sedna)は地球から130億キロでしょ。
そういう話を聞くと人間ってなんて小さいんだろうって思えてきちゃう」
「宇宙の広大さと比較して人間が何てちっぽけなんだろうという考えもあるけど、人間がいるからこそ宇宙があるんだっていう考え方もあるんだよ。
『人間原理』という考え方。1961年に、プリンストン大学のロバート・ディッケ(Robert Henry Dicke)が提唱したもの。
こうした考え方は目的論的ではある」
「『人間原理』ね。魅力的な考え方ではあるけど。
でもね、もともと自然を目的論的に観測するということは科学的な考え方とは相容れないじゃないかなぁ。だって、ほら、そもそも科学は神学者による目的論的な世界観から脱して客観的に分析しようという手段として発展したんだから」
「そうして科学は細分化することで発展していったわけだ。
そこでは全体を見て統合的に考えるということは、ともすると目的論的な世界観に繋がるということで慎重な態度が望まれた。
全体を考えるということが、即、目的論的な世界観に繋がるというわけではないのだけれども、過去の呪縛があるんだろうね。
それでも、やはり細かく見ていては駄目だということで色々な科学分野の蓄積された知識を動員して対象を分析しようという動きが盛んになっている」
「そうは言っても、そういう動きは自然科学の範囲に留まっているんじゃない?
社会科学と自然科学の知識の融合なんてことは..」
「それは日本のお家芸じゃないの?
今西自然学があるじゃない。
今西さん自身が『(今西)自然学というのは、今の学問のシステムにおさまらない』って言っている。京大のサル学というのはサルの社会を分析するというように自然科学なのか社会科学なのかバッサリと区分して分類するということは出来ないよね」
「あぁ、そうね。
今西さんと言えば、ダーウィンの適者生存の進化論に対して適者生存では進化は起きないんだって主張したわね。
良くビジネスマンが適者生存で弱い企業は敗れるだけなんて言ったりするけど、それではブレークスルーなんて起きないことになる。
それに対して、加茂川で4種類のヒラタカゲロウの棲み分けを発見したことを基にして棲み分けの理論を提唱したわね」
「生物の個体に注目するのではなくて、個々の生物の社会を考えるということ、さらに、生き残るのは最適者ではなくて偶然の作用が実は大きいのだと。
ここで、今西さんの主張とは少し離れるけど、その偶然というのは何かということに行き着いていってしまう。そうすると、目的論的な世界観に行ってしまうんだよなぁ」


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進化とはなにか 講談社学術文庫 1
今西 錦司 (著)

水曜日, 3月 17, 2004

新しい仲間 

NASAが太陽系で最も遠い天体"セドナ(Sedna)"を発見したと15日に発表したけど、地球から130億キロっていうわ。太陽から130億キロっていう話も聞いたけど、NASAのページには、"The object, unofficially named "Sedna," is 13 billion kilometers (8 billion miles) away from Earth."ってあるから地球から130億キロね」
「冥王星(Pluto)の外側には地球にも飛んでくる彗星を産むオールト(Oort)の雲があることが知られているね。今回の発見は、1950年にオランダのジャン・オールト(Jan Oort)が提示したオールト(Oort)の雲仮説を裏付ける重要な発見だって」
「オールト(Oort)の雲に成りきれなかったものがカイパーベルト(Kuiper)というもので、オールト(Oort)の雲は長周期彗星、カイパーベルト(Kuiper)は短周期彗星の源だって言われているわね。
2つの天体の違いは太陽の重力作用の差なんだってね」
「ちょっと紛らわしいね。
オールト(Oort)の雲はオールト博士が長周期彗星の軌道計算をして理論的に発見したもので、太陽から0.5光年から1光年の距離に環となって拡がっているとされている。
この雲は太陽系の惑星の残りかすと考えられていて、普通に考えると、さらにその残りかすであるカイパーベルト(Kuiper)よりも太陽に近いのではないかと思える。
だけど、実際にはカイパーベルト(Kuiper)の外側にオールト(Oort)の雲がある。これは、重力の関係で外側に飛び出したためなんだって」
「面白いわよね。
もっと面白いのは、太陽系の質量の多くはオールト(Oort)の雲だってことね」


cover

太陽系シミュレーター ブルーバックスCD‐ROM
Solar System Simulator Project (編集)

月曜日, 3月 15, 2004

京都御所を見学 

京都御所を見学。
その前に下御霊神社と革堂に足を運ぶ。

日曜日, 3月 14, 2004

至福の時 

 上賀茂神社から平安神宮行の京都バスに乗って京阪四条で下車。目当ては八坂神社の前に、というか祇園にある祇園小石(東山区祇園町北側286-2)の抹茶パフェ。今日は大徳寺からの帰りに寄った今宮神社の門前で食したあぶり餅、上賀茂神社への道での千枚付丼に続いて名物狙い。

[これはあぶり餅]


注文したのは上の逸品。
小石はんは、TVでも取り上げられたこともあって行列が出来ていた。日曜日ということもあるのだろうか。聞こえる言葉は地元の言葉ではなく東京弁。
まぁ、美味しいものが食べられなくなるわけではないので良しとしよう。
 でも、やっぱり美味しいお店というのは秘密にしておきたいという気持ちもあったりする。こう、知られていないけれども、ガイドマップなんかには出ていないけれども非常に美味しいというお店を見つけた時の幸せというのは何物にも替えがたい。そして、そのお店に何度も行ってニタリとしながら、至福のひと時を過ごす。これに勝るものはない。
 というわけで、今日の至福の時はココで過ごさせて戴きました。

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