土曜日, 9月 16, 2006

よるとさわると 

彼女はなぜ俊吉と結婚しなかつたか? 彼等はその後暫くの間、よるとさはると重大らしく、必(かならず)この疑問を話題にした。芥川龍之介『秋』
「寄ると触ると」。何かにつけて。機会がある毎に、の意味。

金曜日, 9月 15, 2006

あだばな 

「あなた方には因習としか思えないようなしがらみが、朱鷺家にはある--。いや、それは朱鷺家にかぎらず、津和野という町そのものの特殊な体質だと考えていただいても、いいのかもしれません。このたびのことは、津和野の歴史、朱鷺家の歴史という土壌の上に咲いた、宿命的なあだ花のようなものだったのですよ」内田康夫『津和野殺人事件』
朱鷺家のモデルとなったのは中国地方の鉱山王だった堀家。15代当主藤十郎による数寄屋風書院造の客殿と池泉回遊式庭園が津和野の郊外で公開されている。
あだ花とは徒花(あだばな)と書き、咲いても実を結ばない花のことをいう。無駄となる花のこと。無駄となるというところから、すぐに散ってしまう桜や季節外れに咲く花のこともあだばなという。

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