土曜日, 4月 03, 2004

カエルの親か、はたまた 

「アメリカのサイエンス誌に、Neil H.Shubin,Edward B.Daeschler,Michael I.Coatesのシカゴ大学を中心とする研究チームがペンシルバニア(Pennsylvania)のデボン紀後期(the Late Devonian)の地層から世界最古の腕の骨を発見したと出ていたね」
「デボン紀後期(the Late Devonian)というと、だいたい3億7千万年前かぁ。
グリーンランドで発見されている初期の原始的な両生類とされるイクチオステガ(Ichthyostega)もデボン紀後期(the Late Devonian)。でも、イクチオステガ(Ichthyostega)は前後肢があって頑丈な骨格を持っていたことから陸上生活していただろうって考えられているけど」
「今回のシカゴ大学チームは、えーと、シカゴ大学だけではないけれど、上腕骨(humerus)だけを発見したわけだけど、歩くためではなくて構造的に見ると水中で体を支えるという目的を持っていたとしている。
だから、イクチオステガ(Ichthyostega)よりも以前の生物ということだね」
「アカントステガ(Acanthostega)のような生き物ってこと?
でも、アカントステガ(Acanthostega)は骨格から見て水中生活をしていたということが分かっているけど、陸上に一旦上陸した両生類が再び水中に戻ったんじゃないかとも言われているわね」
「そうだね。中には、イクチオステガ(Ichthyostega)は現在の陸上動物の直接の祖先ではないのではないかとも言われている。
だけど、今回の発見は四足類(tetrapod)とユーステノプテロン(Eusthenopteron)や肺魚、シーラカンスなどの総鰭類との間を結ぶ動物だと考えられている。
つまり、指に水かきが付いているとか、そういう可能性があるとされているね。
そうすると大きな発見だよ、これは」



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ずらーりカエル ならべてみると…
高岡 昌江 (著), 松橋 利光

日本のカエル全43種が大集合ということで、子供の頃に蛙と一緒になって田んぼで転がり回った大人はもちろん、カエルを見たことのない現代っ子も勉強になる。
今回の発見は、果たしてカエルのお仲間なのか、それとも新たな展開が待ち受けるのか。。

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