土曜日, 2月 14, 2004

近未来予想図 

「近未来を描いたものというと最近ではトム・クルーズのマイノリティ・レポートだとかがある。内容は現在の常識からすると突飛なところもあるけど、よくよく見てみると意外と現在の科学というレンズを通して眺めているような箇所がある」
「あのね、つまるところが意外に科学的根拠があるようだってことでしょ。
そういうのって、例えば、ゴジラにしても日本のオリジナルだと怪獣ってことになるけど、米国のリメーク版だと怪獣という範疇から抜け出そうっていうところが感じられる」
「そうそう。
言っていること結局は同じじゃない。本当に科学的かっていうとアレだけど」
「アレって何よ。そういうところが科学的じゃないわ」
「まあまぁ。
22世紀から回顧する21世紀全史』なんて科学的な思考法が満載の読み物。
おっと、科学的思考なんていうと突っ込みが入りそうだ。科学的思考に根拠付けられた読み物といったところかな。
ビジネスマンでこの手の本を読む人はあまりいないのかもしれないけど、有望な事業分野を探っているビジネスマンにこそ、この書を薦めたいね」
「ビジネスマンは読まないでしょうね。読むべきだってということは賛成する。
この本の中に未来の東京のビジネスシーンが出てくるでしょ」
「家庭に食料品などを配送する企業の紹介だね。
それだけだと、なんだということになる。でも、その企業が遺伝子関連企業だってことがミソ。遺伝子関連企業って言い方はちょっとアレだけど」
「アレってアレよ。
遺伝子操作、遺伝子組み換えが当たり前になった時代にあっては、あらゆる食料品の安全性を消費者が求めるようになるのが当たり前。そうなると、あらゆるものの遺伝子情報と個人のアレルギー情報などをデータベース化しているような企業が台頭してくるというシナリオはありうるわね」
「便利で安全だというのは分かるけど、プライバシーの点で不安なというか危険なところがあるように思えるけど」
「そうすると、どういうビジネスが必要になってくるのかって所に思考を巡らすことが可能でしょ。
だからこそ、ビジネス書としても読みたい一冊だと思うな」


cover

22世紀から回顧する21世紀全史
ジェントリー リー (著), マイクル ホワイト (著), Gentry Lee (原著), Michael White (原著), 高橋 知子 (翻訳), 対馬 妙 (翻訳)

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