土曜日, 2月 14, 2004

変わるもの変わらないもの 

「歴史の都というと京都と奈良。
確かに京都は桓武帝による794年の平安京遷都から1000年以上もの間、日本の首都だったということから多くの歴史的建造物が残されているわ。
でもね、東京も事実上は徳川家が江戸に入府した時から数えて約300年もの間首都だったわけでしょ」
「だから、歴史的な建造物が多く残っていても良いはずだと。
そう言うんでしょ。
戊辰戦争だとか、関東大震災とか、太平洋戦争時の大空襲によって、その度毎に壊滅的な打撃を受けたということは考慮しなくちゃいけないよ」
「京都だって応仁の乱で焼かれているわ。
まぁ、そういうことを割り引いても、もう少し江戸の面影が残っていても良いようにも思えるのよ。ほら、江戸時代には大名屋敷がそこいらじゅうにあったわけでしょ」
「大名屋敷は痕跡がすっかり無くなってしまっているわけじゃないけど。京都で残っている歴史のような残り方はしていない。
明治維新後に江戸が首都ではなくて、一時考えられていたように大阪に首都が置かれていたりしたのなら、江戸も京都のようになっていたかもしれないね」
「でしょ。
東京の場合は町並みも道筋もすっかり変わってしまっているところが多いように思うのよ。江戸時代の痕跡が薄くなってしまったということも残念だけど、戦前の町並みの痕跡というのもすっかり無くなってしまっているでしょ」
「ここにある『東京の戦前 昔恋しい散歩地図』を見ると結構変わっているんだなぁって。
逆に、変わっていないところを見つけると嬉しくなるよ」
「東京という街は50年後には、今までと同じようにすっかり変貌を遂げてしまっているんでしょうね」

東京の戦前 昔恋しい散歩地図
アイランズ (編集)

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