四人の福音書家

マタイ、マルコ、ルカそしてヨハネのこと。
『ヨハネの黙示録』の4章6-8に「御座のそば近く、そのまわりには4つの生き物がいて」によって、マタイは人または天使、マルコは獅子、ルカは牛、ヨハネは鷲として聖堂の入口に表現された。

十二使徒

キリストが多くの弟子の中から選んだ人々。
ダ・ヴィンチの作品『最後の晩餐』で描かれているように、ヨハネ、ペトロ、ユダ、アンドレア、大ヤコブ、バルトロマイ、トマス、小ヤコブ、フィリポ、マタイ、タダイ、シモンからなる。

絵画のランク

1664年にフランスでルイ14世が創設したアカデミーでは、絵画は宗教画、歴史画、肖像画、風景画、風俗画、静物画の順にランキングされていた。
フランス・アカデミーは各国の国家的アカデミーのモデルとされたことから、このランキングは欧米美術界に大きな影響を持った。

ハプスブルク家

足を洗うキリスト

ユダの裏切りに気付きながらイエスは12人の弟子達と最後の晩餐を共にする。その時、これが最後になると悟ったイエスは弟子達への最大限の愛情表現として、弟子達の足を洗う。人の足を洗うということは身分の高い人間がすることではない。そのために、ペテロはこれを拒否。そんなペテロにイエスは、足を洗わないなら、私とあなたは何の関係もないことになると言って説得。ペテロは感激し応じたという。
この「弟子の足を洗うキリスト」はビザンティンではイエスが立ち上がった形で、西ヨーロッパでは膝をついた形で描かれた。

天使の種類

キリスト教では天使は聖ディオニュシウスによるとされる『聖秩について(De Hierarchia Celesti)』によって、
1.熾天使(セラピム)、智天使(ケルビム)、玉座天使
2.主天使、力天使、能天使
3.権天使、大天使、天使
の三階級九種類に区別される。第一階級は神を取り巻き、第二階級は星と世界を構成する四大元素を支配、第三階級は人間と神とを取り結び使者として派遣される。
美術表現でしばしば用いられるのは、このうち頭しか持たないセラピム、ケルビムと人の姿の大天使。その様式は4世紀ビザンティン美術に起源を発する。