ミュケナイ陶器

抽象化された文様を特長とする陶器の様式。ミュケナイ人による非ギリシア系のクレタ島支配によってクレタ様式が古ギリシアの様式に取り込まれて、ペロポンネソス半島南部で興った様式。
ギリシア人によるクレタ支配は紀元前1400年の先住民蜂起によってクノッソス宮炎上で終焉した後もミュケナイ文明は続く。しかし、トロヤ遠征による疲弊と紀元前1200年頃のギリシア系ドーリア人の南下と海洋民族による波状攻撃といったバルカン半島北部のドナウ河を震源とする民族移動によってミュケナイ様式はミュケナイ文明とともに消えていった。