月曜日, 1月 19, 2004

ユビキタスでも見方は同じ

総務省の報告書によると、アプライアンスの市場規模は05年で5.5兆円。10年で7.8兆円。
但し、この中には「携帯型」のほかに、ホームサーバーなどの「据置型」、デジタル家電(「家電系」)、「車載型」、および「公共空間設置型」が含まれています。
これに対して、サービス・コンテンツ市場は6.2兆円から24.2兆円へ。
E-コマースは実店舗販売(タグ連携)を含めて7.3兆円から34.4兆円。
決済処理等のプラットフォーム市場は電子カルテを含めて0.8兆円から3.1兆円へ。

さらに、コア市場は05年で16.7兆、10年で25.7兆円に対して、応用市場はそれぞれ13.5兆円、58.5兆円。
コア市場で伸びるのは認証サービスなどのプラットフォーム(05年:0.8兆円、10年:3兆円)
これは、アプライアンスはほぼ代替需要のみと考えているように思えます。


ちなみに、産業構造審議会による2010年の日本の産業構造は次のようなものです。
数値の対象は2000年から2010年。
[1]健康に対する不安解消需要
・遺伝子治療等 3.8兆円 10.7兆円
・介護サービス・機器 4.9兆円 10.0兆円
[2]自由時間に対する需要
・ITS 0.3兆円 2.1兆円
・保育サービス 1.3兆円 2.6兆円
・日常支援ロボ 0兆円 4兆円
[3]豊かな生活需要
・バリアフリー 0.2兆円 1.6兆円
・低公害車 1.1兆円 2.6兆円
[4]コミュニティ需要
・ITコミュニケーション 5兆円 11.3兆円
[5]自己啓発需要
・マルティメディアコンテンツ 2.4兆円 14.7兆円
こう見ると、総務省の「YB報告書」が掲げる分野と「介護サービス機器」「ITS」「ITコミュニケーション」「マルティメディアコンテンツ」で重複しています。

YBにおける新規市場拡大分野は経済全体でも市場拡大分野でもある。

もう一つちなみに、
バイオテクノロジー:1.3兆円(2001)⇒25兆円(2010):経済産業省
介護機器:4.9兆円(2000)⇒10兆円(2010):産業構造審議会(H13)
以上を含めた形で
医療・健康・福祉産業:38兆円(1997)⇒91兆円(2010):「経済構造の変革と創造のための行動計画」(H9)

91兆というのは精査の必要があります。しかし、上記の分野が成長するであろうことは、ここ何年かの消費動向、人口動態からある程度明らかと言えます。
また、成長が期待出来る分野の中でも機器ではなく、サービス関連市場が伸びるということも同様です。