月曜日, 1月 05, 2004

5兆円の需要

単純に人口構成の変化だけで2020年までに少なくとも5兆円の需要が発生するという話。

ざっとした粗い計算であることと、全てが新規需要として立ち上がるというわけではないということに留意しなければならないということを前置きした上で次のような試算をしてみました。

■65歳以上人口
1970年:7%
1980年:9%
1990年:12%
2000年:17%(2,200.5万人)
2010年:23%(2,873.5万人)
2020年:28%(3,455.9万人)

ちなみに、H14の家計調査によると、
35歳未満のサービス支出59.1%(H13:60.5%)に対して60歳以上のサービス支出は
43.4%(H13:46.3%)。
60歳以上の消費支出では非耐久消費財への支出が一番大きい(42.0%.H13:40.7%)
※非耐久消費財のうち食費が大きなウエイトを占める。

教養娯楽支出だけを見てみると、
全世帯平均:5.2%(17,400円/月)
65歳以上:7.2%(21,061円/月)
70歳以上:7.0%(18,838円/月)
75歳以上:5.0%(13,333円/月)
うち旅行関連費に関して見ると、
全世帯平均:2.9%(3,345円/月)
65歳以上:4.3%(11,754円/月)
70歳以上:4.2%(10,595円/月)
75歳以上:3.2%(7,225円/月)=====>もう旅行したくともデキナイ!

ここまでの段階で老人旅行市場を試算してみる次のようになります。
2000年:1.5兆円(直接需要+間接需要)
2010年:1.9兆円(直接需要+間接需要)+0.4
2020年:2.3兆円(直接需要+間接需要)+0.8
2040年:2.4兆円(直接需要+間接需要)+0.9


次に医療費を見てみると、
全世帯平均:3.4%(11,417円/月)
65歳以上:4.9%(14,342円/月)
70歳以上:4.9%(13,153円/月)
75歳以上:5.4%( 13,001円/月)

これをもとにして老人医療市場を試算すると以下のようになります。
2000年:2.2兆円(直接需要+間接需要)
2010年:2.9兆円(直接需要+間接需要)+0.7兆円
2020年:3.4兆円(直接需要+間接需要)+1.2
2040年:3.6兆円(直接需要+間接需要)+1.4
======>介護支援機器etc=====>具体的には?

※老人旅行+老人医療で2020年は2000年対比2兆円。
但し、機器市場は含まれていません([旅行会社+医療機関]設備投資必要-->何を
幾ら?)。
※医療費上昇+老齢化---->非老齢層の健康志向上昇--->関連支出増加?

各国世代消費割合比較
40-44 65歳以上
米国(娯楽) 5.1% 4.7%
英国(教養娯楽) 17.4% 18.4%
イタリア(余暇文化) 6.4% 4.1%

■平均貯蓄残高
全世帯平均:14,848(千円)
65歳以上:22,577(千円)
70歳以上:22,633(千円)
75歳以上:22,757(千円)
老人層から学齢層への実質所得移転。
学齢層--->他人(老人層)の金は使い易い--->支出弾力性の上昇.


■平均消費支出
全世帯平均:335,114(千円)
65歳以上:292,232(千円)
70歳以上:270,264(千円)
75歳以上:241,453(千円)