木曜日, 12月 25, 2003

60年前の状況

1940年の朝日新聞


「我が経済力は決してそんな貧弱なものではない、戦争が長期化するに及び単に欧米及び蒋介石ばかりでなく実は当の日本人でさえびっくりするほど帝国の経済力は強靱なのである純民需方面に対する若干の品不足のごときは戦争の常態であり、昨年以来やかましくなった米不足のごときもその原因は戦争に起因しているのではなく、全く天候に左右されたのであって一時的と見てよく、また電力不足も渇水が大なる原因であるので天候さえ順調であれば明年は解消するかまたは大いに軽減される問題である 」

真珠湾攻撃の約2年前。
この時既に物資不足が巷間言われていたのですね。

「海外依存性なお相当大で国防上大なる欠陥を形成し」
それなのに.....

「帝国の経済力は戦いつつ向上の一途を辿っているのである、詳細なる数字を示すと一見明瞭であるが国家総力戦の今日、外国に対する秘密保持上それが出来ないのを甚だ遺憾....」

「生産力は今年は昨年よりも、来年は今年よりも飛躍的に拡充されつつあって、前途は実に洋々として光明に輝いており、数年後、十数年後の日本を想う時真に胸の躍るのを覚ゆるのである 」

あぁ、おそろしや。