月曜日, 1月 05, 2004

設備投資は大丈夫

日本経済の目下のところの牽引役は設備投資。企業のリストラ努力が功を奏して利益が出始めてきた。そこで、今まで抑制に抑制を効かせてきた設備投資にお金が流れ始めている。
節約するのは良いのだけれど、安易な思考停止の費用一律カットでは企業の生産能力、つまりは競争力の源泉まで枯れてしまう。そこで気になるのが今後の動きということになる。
常套手段宜しく、設備投資の動きと機械受注の動きを並べて観察してみる。機械受注はブレの激しい電力向けと船舶向けは除いてある。機械受注は設備投資の先行指標ということで機械受注は1四半期前をとってある。
10月実績で機械受注は17.4%と2桁の増加となっているし、10-12月の見通しをみると「船舶・電力を除く民需」は12.0%増の3兆17億円。設備投資は足元では大丈夫ということが言えよう。
加えて、繰り返しになるけれども、今まで設備投資を堪えてきたという事情からある程度長い目で見ても設備投資が増加する可能性が高い。こうなると、不安なのは、米国経済の影響を大きく受ける輸出の流れということになるだろう。