ぶらぶら絵葉書

茅場町駅

茅場町駅は, 東京都中央区日本橋茅場町一丁目に所在する東京地下鉄[東京メトロ]の駅である.東京メトロ日比谷線および東京メトロ東西線が乗り入れ, 両線の接続駅として機能している.日本橋兜町および茅場町周辺のオフィス街に位置し, 証券会社や銀行などの金融機関が集中する日本有数の金融街への交通拠点として重要な役割を担っている.

当駅はまず1963[昭和38]年2月28日, 帝都高速度交通営団[営団地下鉄]日比谷線の人形町駅から東銀座駅間の延伸開業に伴い, 日比谷線単独の駅として設置された.その後, 1967[昭和42]年9月14日に東西線の日本橋駅から東陽町駅間が開通し, 東西線の茅場町駅が新設されたことで, 両線の乗換駅となった.2004[平成16]年4月1日の営団民営化により, 両線とも東京地下鉄[東京メトロ]が継承し, 現在に至っている.

駅名の茅場町は, 江戸時代に馬の飼料として用いられた茅[かや]を扱う商人が集まったことに由来する地名である.この地域には茅を取引する市場茅場が存在したことから, 茅場町と呼ばれるようになったと伝えられる.明治期以降, この一帯は商業・金融の中心地として急速に発展し, とりわけ東京証券取引所[現・日本取引所グループ]の所在により, 日本の資本市場の中枢として知られるようになった.地下鉄駅の設置は, この地域の業務機能を一層強化する契機となった.

駅構造はいずれも地下駅であり, 日比谷線のホームは東西線よりも深い位置にある.東西線は島式ホーム1面2線を有し, 改札階が地下1階, ホーム階が地下2階に配置されている.一方, 日比谷線は相対式ホーム2面2線で, 改札階・ホーム階ともに地下3階に位置する.両線の改札口は別々に設けられているが, 改札内連絡通路によって接続され, 乗換は改札を出ることなく可能である.2020年代にはホームドアの整備が完了している.

茅場町駅には, 東西線・日比谷線ともに全列車が停車する.東西線は中野方面および西船橋方面, 日比谷線は北千住方面および中目黒方面を結び, いずれも都心部と郊外を直通する基幹的通勤路線である.特に朝夕のラッシュ時間帯には利用者が非常に多く, 東西線は東京メトロでも屈指の混雑路線として知られ, 茅場町駅もその影響を強く受けている.

駅周辺は, 東京証券取引所[現・日本取引所グループ本社]を中心とする金融街として発展してきた.兜町, 日本橋本石町, 日本橋小網町などの歴史的商業地域が隣接し, 明治以来の金融・商業の伝統が現在も色濃く残る地域である.証券会社や銀行本支店, 保険会社などの金融機関が軒を連ねるほか, 飲食店やコンビニエンスストアなどの利便施設も充実しており, 昼夜を問わず多くのビジネスパーソンに利用されている.

@2023-01


今日も街角をぶらりと散策.
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