ぶらぶら絵葉書

下妻駅

下妻駅[しもつまえき]は, 茨城県下妻市下妻乙に所在する関東鉄道常総線の駅である.下妻市の中心市街地に位置し, 行政機関, 商業施設, 教育機関などが集積する地域交通の拠点として重要な役割を担っている.

駅は1913[大正2]年11月1日, 常総鉄道の開業と同時に設置された.駅名の下妻は古代以来の地名に由来し, 常陸国下妻郷として史料に見える由緒ある地名である.駅の設置は当地の近代化を促進する契機となり, 旧来の宿場町的な街並みから近代的な都市構造への転換を促した.開業以来, 下妻市域の発展とともに地域の主要な交通結節点として機能し続け, 戦前から戦後にかけては物資輸送の拠点としても利用され, 農産物や生活物資の流通を支えた.

1945[昭和20]年3月30日, 常総鉄道は筑波鉄道[初代]と合併し, 常総筑波鉄道が発足したことに伴い, 下妻駅は常総筑波鉄道の駅となった.その後, 1965[昭和40]年6月1日, 常総筑波鉄道が鹿島参宮鉄道と合併して関東鉄道となり, 現在に至っている.かつては下妻駅から分岐する貨物支線も存在したが, モータリゼーションの進展や物流形態の変化により廃止されている.

駅構造は地上駅で, 島式ホーム1面2線を有する.駅舎はホームの南側に位置し, 改札口からホームへは構内踏切を介して連絡する.駅舎は改築を経て比較的新しい建物となっている.

下妻駅は常総線の運行上の拠点の一つであり, 一部列車の折返し運転が行われる.下館方面および取手方面の双方に対して運転系統上の節目となる駅であるため, ダイヤ上も停車時間を長めに設定する列車が見られる.通勤・通学時間帯には取手方面への列車が増発され, 市民の東京方面通勤輸送を補助している.

駅周辺は下妻市の行政および商業の中心地である.下妻市役所, 下妻郵便局, 茨城県立下妻第一高等学校, 下妻市立下妻小学校などの主要施設が徒歩圏内に位置している.また, 近隣にはイオンモール下妻が所在し, 買い物客の利用も多い.駅前にはタクシー乗り場および路線バスの停留所が設けられ, 筑波山方面や結城方面などへのバス路線が発着している.

常総線沿線の中でも比較的早期に市街化が進んだ地域に位置する下妻駅は, 鉄道網整備が地域形成に与えた影響が顕著な事例である.駅の設置によって商業・行政機能が集約され, 交通の要衝として現在に至るまで地域の発展を支え続けている.

@2014-08


今日も街角をぶらりと散策.
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