ヘントの祭壇画

ベルギーの聖バーフォ大聖堂にある世界で初めての本格的な油彩画(1537-41)。
祭壇画銘文に「誰一人として凌ぐ者のない偉大な画家フーベルト・ファン・エイクが着手し、技術において彼に続く弟ヤンが仕上げた」とあるが論争の多いことでも知られる。
作者に関してもミステリアスなのに、作品そのものの遍歴も凄い。宗教戦争の折1566年と1578年に避難、1794年のフランスの占領時に持ち去られ1815年にナポレオン敗北により戻る。その後、一部売却され、1918年に戻ったもののナチスの手に落ち、破壊の危機を乗り越えて現在に至っている。