バンバラ族の工芸品

マリ共和国のバンバラ族(Bambara)によって作られた伝統的な木彫りの頭飾り。バンバラ族の伝統において、この彫刻はチワラ(Chi Wara)と呼ばれる神話上の存在を表している。チワラは人々に農業を教えたとされる半人半獣の精霊。2頭の長角アンテロープ(Long-horned antelope)の頭部がデザイン化されて彫られており、豊穣や農業、繁栄のシンボルとされている。西アフリカのサバンナにおいて、アンテロープは大地を力強く、かつ軽やかに駆ける美しき動物とされてきた。さらに、バンバラ族の神話において、農業を人間に教えてくれた神聖な存在である精霊チワラがアンテロープの姿をしていたと信じられているため、彼らにとって特別な動物となっている。

本来は農作物の種まきや収穫の時期に、若い農夫たちがこれを頭にかぶって仮面舞踊を行い、大地の恵みと豊作を祈願するために使われる。アフリカの伝統美術を代表する極めて有名な造形の一つとして知られる。

バンバラ族は、西アフリカのマリ共和国を中心に暮らすマンデ諸語系の民族(The Bambara people of the Mandé linguistic group)。現地語の言葉ではバマナ(Bamana)とも呼ばれる。マリ共和国の人口の約3割から4割を占める国内最大の民族であり、彼らが話すバンバラ語は、マリの公用語。

17世紀から19世紀にかけて、ニジェール川流域を中心に強力なバマナ帝国(Bamana Empire)を築き上げ、西アフリカの歴史に大きな影響を与えた。


'Beauty is truth, truth beauty,'-that is all Ye know on earth, and all ye need to know.
John Keats,"Ode on a Grecian Urn"

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