

アンドラの画家であるアルナウ・サンチェス・カンパマ(Arnau Sánchez Campamà)による作品。
鉄の道(Ruta del Ferro、Iron Route)とは、アンドラ共和国の北部に今も残る、17世紀から19世紀にかけてアンドラの主要産業であった鉄鉱業・製鉄業の歴史をたどる文化・観光ルート。ピレネー山脈にまたがる広域の「ピレネー鉄の道(Iron Route of the Pyrenees)」の一部を構成しており、2004年にはその文化的価値が評価され、欧州評議会から表彰を受けている。
ルートの中心はアンドラ北部のオルディノ地方(Ordino)で、リョルツ(Llorts)鉱山から始まり、鉄鉱石を運搬した古道や鍛冶場、製鉄に関わった人々の生活の痕跡を巡ることができる。最も人気のあるハイキングコースは全長約4.2km(往復約8.4km)で、高低差も小さい。
道中には「鉄の男たち(Homes de Ferro)」と呼ばれる屋外彫刻群が設置されており、かつて鉱石を運んだ人々への敬意を表している。また、夏季には深さ約30mのリョルツ鉱山内部を見学できるほか、かつて実際に操業していたロッセル製鉄所(Farga Rossell)では、アンドラの製鉄技術や産業史を学ぶことができる。
サンチェス・カンパマは、幼少期から深い関心を寄せていた自然、地理、気象、そして光の効果といった要素を絵画表現へと結びつけ、伝統的な風景画の枠を超えた精神的な自己探求のプロセスとしてこの作品を描き出した。作品の持つ象徴性と芸術的な価値は国際的にも高く評価されている。アンドラ政府がこのキャンバスを購入したのち、欧州評議会(Council of Europe)へと寄託。現在はフランスのストラスブールにある欧州評議会の建物内において展示されており、アンドラの文化遺産と現代芸術を世界へと伝える重要な外交的役割も果たしている。
参照:西洋美術史
'Beauty is truth, truth beauty,'-that is all Ye know on earth, and all ye need to know.
John Keats,"Ode on a Grecian Urn"
