17世紀絵画の流れ(ボローニャ派)

17世紀のローマ絵画は、ミラノ出身のカラバッジョとボローニャ出身のカラッチを中心に形成されたと言える。
カラッチを中心にしたボローニャ派とでもいうべき人々は盛期ルネサンスのラファエロやティツィアーノの画風を大いに取り入れながらも、そうした偉大な先人の画風に縛られるということはなかった。つまり、いろいろな画家達の様々な画風を取捨選択して自分のものにした。つまみ食いと言ってしまえばそれまでだけど、それほど底が浅いものでは決してない。日本も和魂洋才の精神で経済発展を遂げたけど、それと同じ。
新しい流れは作ってはいるのだけれども、先人の画風に従っているという面、つまり古典主義的な面もあったために観衆は安心していることが出来たことになる。
この点はトンガッテいたカラバッジョとは異なる。