西寺


<2005/12/10>

平安京建都時に羅城門の東西に建立が計画された東寺・西寺の一対の寺院の一つ.東寺は有名なのですが,西寺は,どこどこという感じでほとんど知られていないのではないでしょうか.

それもそのはず,西寺は東寺と同じく,823[弘仁14]年に嵯峨天皇から守敏に下賜されました.東寺は弘法大師空海に,西寺は守敏に与えられました.今は守敏という名は無名に近くなってしまいましたが,当時は空海と守敏はライバル同士という関係にありました.

ところが,この守敏,824[弘仁15]年に旱魃が起こった時の神泉苑での雨乞いの儀式の際に空海に敗れてしまいます.怒り狂った守敏は空海に向けて矢を放ちますが,地蔵菩薩が空海の楯となり矢を受けます.

この事件以降,天罰,いや,仏罰からか西寺は守敏とともに衰退したとされています.ちなみに,空海を庇った地蔵菩薩は矢取地蔵として祀られています.

矢取地蔵
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東本願寺