彦根屏風

寛永年間[1624/1644]に制作されたと考えられている六曲一双の屏風.江戸初期風俗画の代表作とされる.また,浮世絵の源流とも言われる.

作者に関しては諸説ある.豊臣家の旧臣であり,大阪落城後に福井に移住し,数々の風俗画を制作したことで知られる岩佐又兵衛[天正6〔1578〕/慶安3-06-22〔1650-07-20〕]の作風との類似点から岩佐又兵衛,もしくは,その影響を受けた工房によるものと考えられていた.しかし,人物描写の特徴から京狩野の祖である狩野山楽[永禄2〔1559〕/寛永12-08-19〔1635-09-30〕]や江戸狩野の狩野興以[?/寛永13-07-17〔1636-08-17〕],もしくは,御徒町狩野家などの祖である狩野長信[天正5〔1577〕/承応3-11-18〔1654-12-26〕]の手によるものとの説が出ている.

経緯は不明であるが彦根藩主・井伊家に伝来したことから彦根屏風と呼ばれる.

彦根城博物館所蔵.


'Beauty is truth, truth beauty,'-that is all Ye know on earth, and all ye need to know.
John Keats,"Ode on a Grecian Urn"

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