法王山岩之上堂(秩父20番)

 橋を超えて少し歩いたところにある。
橋の前に着いたときはもうすぐお昼という時間帯。ふと見ると端の入り口に食堂があるではないか。これはいいところにあるもんだ。というわけで、ドアに手をかけて、えいと力を込めるが、これが開かない。目を凝らすと休みとの案内。さらに、右を見るとなにやら食堂らしき建物。迷わず目指す。ところが、その食堂に見えたのはクリーニング店だった。まさに蜃気楼。
 仕方なく、古ぼけた自動販売機でジュースを購入し、しばし休憩。
橋を渡りきると橋の周りをくるくるとまわる形で車道の下を潜り抜けて岩之上堂のほうへ。
 このお寺、もともとは大伽藍を誇る願上寺という寺だったが、永禄の乱によって焼き払われた。その後、打田武左衛門慰政勝によって再興されたという。
 その方の御子孫かどうかは確かめなかったけれども、なるほど近くには内田という表札の掲げられた家を見ることが出来る。
 秩父の札所で唯一、開設以来の番付と所在地を保持する札所としても知られている。



秩父市大字寺尾2169