月曜日, 5月 24, 2004

アウトソーシングは伸びているか?

米国商務省経済分析局から興味深いリリースが出ています。
このリリースは、米国のサービス輸入は2000年以来低下してきていて、2003年には横ばいになっている。けれども、海外へのアウトソーシングは急激に増加している。これは、統計が間違っているのではないかという企業サイドからの疑問に答えたもの。米国の企業は数字を鵜呑みにするのではなくてきちんとチェックしているわけで感心します。
が、問題はそこではありません。
経済分析局の答えは、サービス輸入は確かに指摘の通りとし、そのサービス輸入の中で、その他民間サービス(名目)に含まれる"Business, professional, and technical services"の輸入が2002年以前の3年間は8%の伸びだったのに対して、2003年は16%も伸びているのだというもの。
この16%の伸びはアウトソーシングによってもたらされたと推測されるというのです。
この統計によると、"Business, professional, and technical services"の輸入は2002年には107億ドル、2003年には124億ドルと確かに16%の伸びです。しかも、2000年第1四半期以来一貫して伸びていますが2003年に入ってからは加速しています。米国のソフトウエア投資は1,811億。"Business, professional, and technical services"の伸びた16%の太宗がアウトソーシングだとすると案外結構な数値であり、各調査会社がついついこのセグメントでの市場規模を過大に推計したくなる気持ちも分かってきます。

[参照]オフショアのインパクトに関するITAAのレポート