宇多須神社(金沢)

高皇産靈命・武甕槌男命・大國魂命・市杵嶋姫命・崇徳天皇、大山祗命・八重言代主命を祀る。
卯辰山に鎮座していた鬼門を守護する毘沙門天(現宇多須神社奥社)を境内に遷座したために毘沙門さんとも呼ばれる。
浅野川の河辺から掘り出した古鏡に卯と辰の紋様があり卯辰神を祀ったことが発祥と伝えられる。しかし、慶長4(1599)年に藩祖前田利家公が没した後に、利長公が高岡の海老坂八幡宮(現物部八幡宮)と氷見阿尾の榊葉神明宮とを、この地に併祀した。
そのために、当時、この地に既に祀られていた卯辰社は首座を利家公を祀る卯辰八幡宮に譲ることになったという。
その後、明治維新時の混乱によって、金沢城から距離のある卯辰八幡宮は荒廃を極めることになる。それを憂いた旧加賀藩士によって、明治6(1873)年に金沢城出丸金谷御殿跡地への遷座が敢行される。現在の尾山神社がこれである。
その結果、卯辰社が再び宇多須神社となって蘇った。
本当に歴史というのは面白い。

This page is powered by Blogger. Isn't yours?