ヒエロニムス・ボッシュ

Hieronimus Bosch(1450頃-1516).
ヒエロニムス・ファン・アーヘンとも呼ばれることがあるように、アーヘンの出身。幻想的な独特の画風で知られる北方ルネサンスの画家。
時代的にはメムリンク、ファン・デル・フースの後、ブリューゲルの前の世代。
ルネサンスの天才レオナルド・ダ・ヴィンチと同時代の人。同時代に生きたというだけでなく、このボッシュの才能の輝きもダ・ヴィンチに劣らない。
しかし、ダ・ヴィンチの称号、天才は残念ながら冠せられることはない。別の意味での天才ということだろうか。それは、ボッシュがそれだけ時代の先を行く人であったということかもしれない。
ボッシュは「地獄と怪物の画家」と形容される。天才ではないのだ。
彼の画風は独立して確立されたもので、いわゆる師匠に相当する人物を見つけることは出来ない。ハプスブルク家に見出され、ネーデルラント総督フィリップ美公、スペイン王フェリペ2世はボッシュの絵を好んだ。
絵の中に登場するショーンガウアの同銅版画に出てくる幻想動物から1510年-15年頃の作と考えられている「快楽の園」が代表作。

その他、「矛槍兵隊長」、「ガナの婚礼」、「楽園」、「愚者の会衆席」。