眉山は、長崎県島原市の中心市街地西方に位置し、雲仙火山の東麓に発達した独立性の高い溶岩ドーム複合体(lava dome complex)からなる山体である。標高は約819メートルで、有明海に面して急峻な東斜面を形成し、島原市街地を見下ろすランドマークとして知られている。地形学的には、雲仙火山を構成する火山地形の一部でありながら、独立した山塊として発達した溶岩ドーム複合体(lava dome complex)に分類される。また、火山地質学では眉山は東部溶岩ドーム群(Eastern lava dome group)の一部として扱われることもある。これは雲仙火山に複数存在する溶岩ドームを成因・形成時期ごとに区分した呼称であり、眉山はその東側に形成された比較的新しいドーム群に属する。山体内部には溶岩の冷却時に形成された節理や断層性の亀裂が数多く発達し、急傾斜地と相まって地震や豪雨による斜面崩壊が生じやすい地形的・地質学的特徴を有している。
眉山では、1792(寛政4)年5月21日に大規模な山体崩壊(catastrophic sector collapse)が発生している。この時、雲仙岳の噴火活動に伴う群発地震によって眉山東側の山体が大規模に崩壊し、山体のおよそ6分の1に当たる約3億4千万立方メートル(研究によっては約4億4千万立方メートル)の土砂が有明海へ流入した。これによって巨大津波が発生し、対岸の肥後国(現在の熊本県)を中心に壊滅的な被害が広がり、島原側だけでなく海を隔てた肥後にも甚大な被害が及んだことから、この災害は島原大変肥後迷惑と呼ばれるようになった。犠牲者は約1万5,000人に達し、日本史上最大の火山関連災害とされている。
その後も、長期間にわたる風化作用と降雨による斜面の不安定化も風化や降雨、地震の影響による小規模な斜面崩壊や落石が繰り返し発生しており、2022年には東側斜面で表層崩壊が確認された。
さらに、2026年7月28日の令和8年熊本地震(2026年7月28日16時27分発生)では再び東側斜面で崩落が発生。
第1版:2026-07-29.
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