母集団というのは、目の前に置くことの出来ないけれども、知識・情報を得たいと考えている対象の全体数値の集まりのこと*1。
これに対して、
標本とは、実際に調査や分析を行う対象とするために、今、目の前にある数値*2のことを言う。
知識・情報を得たいと考えている対象の全体を調査することが、時間、費用が制限されていたりして難しい場合、こういったケースがほとんどだけれど、母集団全体を調べずに、その一部分である標本を使ってデータ収集し、母集団の姿(特性)を明らかにするということをする*3。
この一連のプロセスを標本調査と言い*4、こうしたアプローチのことを推測統計*5と言う。
いわゆる統計家は、こうした標本調査という一部のデータを使って全体を言い当てるというマジックを行う。
そして、そこに何らかの事象が起きる見込みを確率という表現でもって言い表す。
しかし、ここで、気をつけなくてはならないことは、標本なるものは、所詮は母集団のほんの一部分にすぎないということ。
そして、そのほんのの一部から得られる情報にもとづいて、全体の性質や、構造や、法則性を推測しているのだということ。
統計家はマジックを使っているのでも何でもないので、何らかの事象が起きる見込みをピタリと言い当てることは出来ない。
そこには、常に、常に不確実性がつきまとうことになる*6。