[[ゲーム理論]]>非協力ゲーム **戦略形ゲーム プレイヤーの集合、各プレイヤーのとることのできる戦略の集合、利得関数によってゲームを表現する形式を戦略形ゲーム、あるいは、標準形ゲームという。 ***プレイヤー player 個人(個体)、あるいは、複数の個人(個体)からなる組織などの、意思決定し行動する主体のこと。 ~プレイヤー集合:N={1,2,3,・・・,n} ***戦略 strategy 自然の法則や社会的条件に制約される中で、自らがとることの出来る行動の中から組み立てる行動計画のこと。 ~純戦略あるいは純粋戦略ともいう。 ~戦略集合:プレイヤー i の戦略集合は、戦略の数が \(m_{i}\) 個のとき、一般に \(S_{i}\)={戦略1,戦略2,...,戦略\(m_{i}\)} のように表現される。 ***利得 payoff 各プレイヤーが戦略をとることで終了したゲームの結果に対する各プレイヤーの評価値のこと。 ~利得は効用(utility)ともいう。 -[[利得関数>利得行列]] ***[[強支配]] strongly dominate 以下の関係が成り立つとき、&br; 戦略 \(\bar{s_{i}} \in S_{i}\) が 戦略 \(s_{i} \in S_{i}\) を強支配するという。 ~全ての \(t_{j} \in S_{j},j \neq i\) に対して、&br; \(f_{i}(t_{1},t_{2},...,\bar{s_{i}},...,t_{n}) > f_{i}(t_{1},t_{2},...,s_{i},...,t_{n})\) ***弱支配 以下の関係が成り立つとき、&br; 戦略 \(\bar{s_{i}} \in S_{i}\) が 戦略 \(s_{i} \in S_{i}\) を弱支配するという。 ~全ての \(t_{j} \in S_{j},j \neq i\) に対して、&br; \(f_{i}(t_{1},t_{2},...,\bar{s_{i}},...,t_{n}) \ge f_{i}(t_{1},t_{2},...,s_{i},...,t_{n})\)&br; かつ、少なくとも1つの戦略の組&br; \((\bar{t_{1}},\bar{t_{2}},...,\bar{t_{i-1}},\bar{t_{i+1}},...,\bar{t_{n}})\) に対して、&br; \(f_{i}(\bar{t_{1}},\bar{t_{2}},...,\bar{s_{i}},...,\bar{t_{n}}) > f_{i}(\bar{t_{1}},\bar{t_{2}},...,s_{i},...,\bar{t_{n}})\) ***支配戦略均衡 全てのプレイヤーに支配戦略が存在するとき、その支配戦略の組み合わせを支配戦略均衡という。 ~支配戦略均衡はゲームの解の一つである。 ***最適反応戦略 best response strategy 他のプレイヤーの戦略に対して、自らの利得を最大にする戦略を最適反応戦略という。 ***戦略形ゲーム(標準形ゲーム)の基本ルール -有限ゼロ和2人ゲーム finite zero-sum two-person game --プレイヤーの数は2. --ゲームの結果に関しての2人のプレイヤーの利得の和は常にゼロ。 --各プレイヤーのとりうる戦略の数は有限。 ***パレート最適 Pareto optimum [[利得ベクトル>利得行列]] x が実現可能集合内の点であって、その実現可能集合内において、[[利得ベクトル>利得行列]] x の1つの成分を減少させることなしには、他の成分を増加させることの出来ないようなとき、[[利得ベクトル>利得行列]]はパレート最適(Pareto optimum)であるという。