ゲーム理論

ゲーム理論とは

利害を伴う関係を扱う考え方の枠組み。

行動の分類

イギリスの進化生物学者であるハミルトン(William Donald "Bill" Hamilton,1936-2000)は行動を4つに分類した。

利得の最大化

『最小原理』はガリレオ以来の物理原則、『効用最大化』はカール・メンガー、ウィリアム・スタンレー・ジェヴォンズ、レオン・ワルラス以来の経済原則。

ゲーム理論と確率論

確率論は偶然ゲーム(game of chance)から出発し、ゲーム理論は戦略ゲーム(game of strategy)から出発した。 ^なお、確率論の基礎付けに測度論ではなくゲーム論を用いる考え方もある(ゲーム論的確率)。

課題

シュビク教授は(中略)、これからのゲーム理論は数学以外の分野と「手を結んで」理論を作り出す必要があると語った。次世代のゲーム理論は、感情とその影響、文化や状況を考慮すべきだというのだ。

シュビク教授は、「われわれの単純なモデルでは、もはやこれまで生じてきた疑問の多くに十分応えられない。ゲーム理論の成功自体がさらなる前進を命じている」と語る。

シュビク教授によると、ゲーム理論の数学モデルは、中立志向で冷静、個人として合理的で、非社交的な「数学的人物像」を軸とし、これに「明確な優先順位と選択の構造」を与え、一切の状況は勘案しない。

シュビク教授は慎重に、しかし大げさな語彙を用いて、数学的人物像は現実の人間との「近似性に乏しい」と語る。生身の人間は「合理性の限界」や「制限された認識、習慣、本能、社会慣習」のせいで複雑になっているという。

さらに、ゲーム理論家が解決策を選ぶ場合、その解決策は「数学的な定点」となる「傾向」がある。つまり、状況を回避して、希望的観測から「何でもないとごまかす」態度を「しばしば伴う」――しかしここで回避されている状況こそが、ゲーム理論が本来捉えるべき実人生の複雑さにほかならないのだ。

才気あふれるシュビク教授はまた、多くの解決策が当然当てはまると思われてきた問題の「領域」にも「深刻な疑問」が存在すると指摘した。

「もはや心理学者や社会学者、社会心理学者との連係を避けては通れない」とシュビク教授。

出典:Diana Michele Yap、『「普通の人」をモデルにしたゲーム理論を』、2002年8月2日、WIRED NEWS


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