長禅寺

武田信玄(1521-1573)が鎌倉五山、京都五山に倣って手厚く保護を加えた甲府五山の一つ。五山とは異なり、同じ禅宗でも甲府五山は関山派という臨済宗妙心寺派の寺院。山号は瑞雲山。1316(正和5)年に夢窓疎石(1275-1351)によって建立された大井氏の菩提寺。鮎沢に建立されたものを、武田信玄の母で大井氏出身の大井夫人の死後、墓参の便を考慮して現在地に移転。この甲府移転に伴って、大井夫人が帰依し信玄を学ばせた岐秀元伯を開山とした。岐秀元伯は大井夫人がわざわざ尾張犬山の瑞泉寺から招聘して、信玄に四書五経、孫子、書画を学ばせた碩学。後に信玄が出家した時の「機山信玄」という号も岐秀元伯による。

本尊は釈迦如来。絹本著色武田信虎夫人像(重要文化財)、紙本著色渡唐天神像(県指定文化財)の他、裏手の甲州財閥若尾家の壮大な墓地の上に大井夫人の墓がある。

JR中央線の高架を越えると大きな山門が突如出現する。本当に突如と言ってよい現れ方。


2007年1月20日(土)訪問


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