法成寺跡

京都御所の東にある京都府立鴨沂(おうき)高校の辺りはかつて藤原道長が建立した法成寺があった場所。現在は、写真のような碑が高校の塀を窪ませて立っているだけ。しかし、1020(寛仁4)年に道長が自分の祈願寺として69体の阿弥陀如来をまつる無量寿院から建立を始め、1022(治安2)年になると金堂、五大堂、法華三昧堂に僧坊、東塔が立ち並ぶという偉容を誇ったという。この世の栄華を極めた道長が死を目前にしてあの世での栄華も望んだのだから物凄い執念。法成寺の伽藍は、次々と整備され1024(万寿元)年には薬師堂、その後に釈迦堂に十斎堂が加えられた。法成寺は惜しくも1185(元暦2)年の地震で大打撃を受け、創建当時の偉容を再び現すことはなかった。果たして、道長はあの世で往生出来たのだろうか。

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