ロマネスク

西ヨーロッパで11世紀から12世紀にかけて展開された様式。古典復興を第一としたカロリング朝(751-987,Caroling,Die Karolinger,Les Carolingiens)によるカロリング=ルネサンス、各国独自の様式が確立し始めた神聖ローマ帝国オットー朝(919-1024)期のオットー美術の影響を受けた。建築では、半円形のアーチと壁の外側の装飾を特色とする様式。建築の特徴としては、幾何学的な立体構造を基本単位として積み重ねていくという論理的な美を指摘できる。ブルゴーニュ、ロワール、プロヴァンスの各地域で独自の特色を持つが、それぞれの独自性が巡礼路を行き来する人々によって媒介され汎ヨーロッパ的な統一性がもたらされた。ビザンチン様式やイスラム美術の影響も認められる。ロマネスクというのは「ローマ風」という意味。この様式は、単なるローマ風を超えて13世紀のゴシック(gothique)様式へと繋がっていく。

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