『老子騎牛図』

北宋(960-1127)時代の晃補之の作品。中国は907年に唐王朝が倒れ華北では後梁、後唐、後晋、後漢、後周の五代の王朝が興亡を繰り返した。また、周縁部では十国の王朝が次々と現れた。いわゆる五代十国時代だけれど、この時代は979年に宋が中国を再統一するまでのわずか70年にしか過ぎない。北宋の時代は水墨画が完成の域に達した時代であり、また、盛唐の王維に始まる文人画が蘇軾、楊補之によって確立され、神宗の代には図画院祗候として宮廷画家の職があり専門の院体画が芽生え始めた時代でもある。晁補之は濟州現在の山東省の鉅野の人で陶淵明に師事した。自らが芸術家であった第8代皇帝徽宗(1082-1135)と同時代の人物。

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