弥生時代

○時期:紀元前3世紀頃から紀元3世紀頃。

○地理的範囲:西日本中心。同じ時期に北海道と沖縄は続縄文文化と貝塚文化。
※東北地方は自然が豊富であり縄文文化の先進地域であったこと、寒冷な気候が稲作には適さなかったことから弥生文化の伝播が遅れた。

○背景:戦乱が続いていた中国大陸で秦が統一王朝を築いたこと、その秦にかわって劉邦が同じく統一王朝の漢(前漢[202B.C.-A.D.8])を築いたことが大きく影響。

○金石併用:青銅器と鉄器がほぼ同時に伝来。さらに、石器も併用。
但し、石器と鉄器は生活用であり、青銅器は祭祀用に使われた。

○青銅器分布:近畿地方は銅鐸中心、瀬戸内海は平方銅剣、九州は銅鉾中心。

○弥生式土器
*由来:明治17(1884)年に東京市本郷区の弥生町(現在の東京都文京区弥生)で有坂蔵、坪井正五郎、白井光太郎ら3名の学生が遺跡を発見したことによる。ちなみに、この弥生遺跡はその後所在地が不明になっていたものの、1974年に根津小学校生徒による土器の発見を切っ掛けとして所在地が再発見された。

*特徴:高温で焼かれていて、赤褐色、薄手で固い。また、形が用途に応じて様々。
貯蔵用の壺、煮炊き用の甕、盛り付け用の高杯、そして甑。

○稲作:ジャポニカ種を湿田から乾田へ

○主要遺跡
*登呂遺跡(静岡県):水田跡、高床倉庫
*唐古・鍵遺跡(奈良県):木製農具
*荒神谷遺跡(島根県):銅剣、銅矛近畿の銅鐸文化圏、九州の銅剣・銅矛文化圏に再考を促す
*吉野ケ里遺跡(佐賀県):環濠集落
*須玖遺跡(福岡県):甕官墓