戦略形ゲーム
戦略形ゲーム(標準形ゲーム)
次の各要素の記述によってゲームを表現する形式を戦略ゲームといいます。
- プレイヤー集合
- 各プレイヤーの採りうる戦略の集合
- 利得関数
戦略形n人ゲームの要素:
\[<N,\{S_{i}\}_{i∈N},\{f_{i}\}_{i∈N}\}>\]
プレイヤー集合
ゲームにおいて行動を決定する主体の集合。
プレイヤー集合:
\[N=\{1,2,3,...,,n\}\]
戦略
プレイヤーの採りうる行動計画のことです。
プレイヤー i の戦略集合は、戦略の数が mi 個のとき
\[S_{i}=\{戦略1,戦略2,戦略3,...,戦略m_{i}\}\]
と表現されます。
利得関数
各プレイヤーの戦略の組み合わせと、その戦略を採った結果として実現する利得を対応させた関数のことです。
利得関数:
\[π_{i}=f_{i}(s_{1},s_{2},...,s_{n}) (i=1,2,...,n)\]
\[π_{i}∈R,s_{1}∈S_{1},s_{2}∈S_{2},...,s_{n}∈S_{n}\]
双行列ゲーム
各プレイヤーの利得の組み合わせを行列の各要素として表現したものを双行列ゲームといいます。
| プレイヤーAの戦略 |
戦略その1 | 戦略その2 | 戦略その3 |
プレイヤーBの戦略 | 戦略その1 | (a11,b11) | (a12,b12) | (a13,b13) |
戦略その2 | (a21,b21) | (a22,b22) | (a23,b23) |
戦略その3 | (a31,b31) | (a32,b32) | (a33,b33) |
強支配/弱支配
- 強支配
\[\bar{s}_{i}∈S_{i}がs_{i}∈S_{i}を強支配する\Leftrightarrow \]
\[全ての t_{j}∈S_{j}(j\neq i)に対して、\]
\[f_{i}(t_{1},t_{2},...,\bar{s}_{i},...t_{n})>f_{i}(t_{1},t_{2},...,s_{i},...t_{n})\]
- 弱支配
\[\bar{s}_{i}∈S_{i}がs_{i}∈S_{i}を弱支配する\Leftrightarrow \]
\[全ての t_{j}∈S_{j}(j\neq i)に対して、\]
\[f_{i}(t_{1},t_{2},...,\bar{s}_{i},..,t_{n})\ge f_{i}(t_{1},t_{2},...,s_{i},...t_{n})\]
かつ、少なくとも1つの戦略の組み合わせ
\[(\hat{t}_{1},\hat{t}_{2},...,\hat{t}_{i-1},\hat{t}_{i+1},..,\hat{t}_{n})\]
に対して、
\[f_{i}(\hat{t}_{1},t_{2},...,\hat{s}_{i},..,\hat{t}_{n})\ge f_{i}(\hat{t}_{1},\hat{t}_{2},...,s_{i},..,\hat{t}_{n})\]
が成り立つ。
戦略の逐次消去
パレート最適