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**キャッシュフローのパターン
キャッシュ・フロー計算書は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」「投資活動によるキャッシュ・フロー」「財務活動によるキャッシュ・フロー」の3つにより構成されている。
~この各キャッシュ・フローの数値がプラスかマイナスかをチェックすることで、各企業の経営状態を把握することが出来る。。
~各キャッシュ・フローのプラス・マイナスは以下の8つのパターンに分類される。


||BGCOLOR(#548094):営業キャッシュフロー|BGCOLOR(#548094):投資キャッシュフロー|BGCOLOR(#548094):財務キャッシュフロー|
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|BGCOLOR(#548094):|BGCOLOR(#548094):営業キャッシュフロー|BGCOLOR(#548094):投資キャッシュフロー|BGCOLOR(#548094):財務キャッシュフロー|
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|BGCOLOR(#548094):(2)|CENTER:+|CENTER:+|CENTER:−|
|BGCOLOR(#548094):(3)|CENTER:+|CENTER:−|CENTER:+|
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この8つのパターンのうち、(1)の全てプラス、という状況がもっとも望ましい状態のようにも考えられる。
~しかし、実際は違う。
~確かに、期末の現金同等物の残高は期首のよりも増加しているという点においては(1)は望ましい状態と言える。
ところが、(1)の状態は、投資キャッシュ・フローがプラスということは、本業を強化するための設備投資よりも過剰資産の処分を優先している状態。
~この点を考えると、むしろ、営業活動と資金調達により得たキャッシュを積極的に投資に回しているという成長初期の健全な企業の状態を表している(3)や、営業活動で獲得したキャッシュを投資に回している(4)のパターンのほうが望ましい。
~成長性の観点からすると、急速な売上拡大とそれに伴う仕入コスト増大に、売上債権の回収スピードが追いついていない状態を表す(7)のパターンが急速に成長している企業に見られる。このパターンは将来的な点を考えると(3)あるいは(4)のパターンに移行していくことが望まれる。
~(2)のパターンはリストラ真っ最中の企業のパターン。(6)は本業でキャッシュを稼ぎ出すことが出来なくなっている企業のパターン。資産売却などにより得たキャッシュで営業活動を補っている。これが更に本業が悪化し、資産売却では本業の穴埋めが出来ない状態になると、借入金に頼るという(5)のパターンになる。

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