制御対象のモデル化

制御とは、ある目的に適合するように、対象となっているもの[制御対象;controlled system,plant]に所要の操作を加えること、と定義されます.

制御対象は、外部から操作を加えると、変化の様子が変わるものということもできます.このような制御対象はシステムとも言われます.

システム[system]

外部から操作を加えると、変化の様子が変わるものをシステムといいます.

一般的に、システムは幾つかの要素によって構成され、その構成要素は自分以外の要素に対して何らかの影響を及ぼします.

言い換えると、システムとは時間、もしくは、時間に写像できる順序集合[全順序集合]に沿って動作するもの、とも定義できます.

システムには大きく分けて静的システムと動的システムの2種類があります.

種類内容
静的システム static system時間 $t$ の入力値 $f(t)$ だけで出力 $x(t)$ の値が決まるシステム.
動的システム dynamical system入力と出力の関係が微分方程式によって表現されるシステム.

静的システムは、ある時間の出力が過去に依存せず、その時間の入力のみに依存して決まるシステムであり、入力値の集合を $A$ 、出力値の集合を $B$ として、ある関数 $h(t):A \to B$ が存在し、$S$ をシステムの挙動とすると、\[x,y \in S \Longleftrightarrow \forall t,y(t)=h(t)(x(t)) \]と表されます.

一方、動的システムは微分方程式によって表現されます.しかし、この微分方程式を解いて動的システムの挙動を調べることは簡単ではありません.

そこで活躍するのがラプラス変換です.

ラプラス変換はフーリエ変換に似ていますが、フーリエ変換よりも電子・電気工学、制御理論に特化しています.このラプラス変換を用いることで、微分方程式が簡単な代数方程式に変換され、微分方程式が解きやすくなります.

また、コンピュータをモデル化した、入力に応じて状態が遷移し、遷移後の状態に対して出力が決まるモデルであるオートマトンも動的システムです.

Vita brevis, ars longa. Omnia vincit Amor.





















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