上海上[国造] Kamitsu-Unakami

出自

天穂日命の八世孫の忍立化多比命が上海上国造とされたことに始まる家.忍立化多比命の孫の久都伎直[Kutsuki-no-atae;270-310]は下海上国造となている[『先代旧事本紀』].

概略

上海上国造と下海上国造の支配領域は連続しておらず,武社国造の支配地域により分断されていた.上総国海上郡が上海上国造の支配領域,現在の千葉県旭市・銚子市および香取郡が下海上国造の支配領域.武射郡が武社国造の支配領域.

これは海上国は本来は一体化されていたが,6世紀に中央から進出した武社国造家によって分断されたとも考えられている.さらに,村田川流域の菊麻国造の台頭によって衰退.この菊間国造は上海上国造の一族と言われる.中世下総に大鹿家があるが,これは菊間国造の祖である大鹿国直との関係が示唆される.


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なお,上海上国造の忍立化多比命が天児屋根命と塞三柱神を祀った神社が姉埼神社とされている.

また,姉崎天神山古墳,二子塚古墳など姉崎古墳群は上海上一族の墳墓とされる.



【姉崎神社】


【県指定:姉崎天神山古墳】


【県指定:姉崎二子塚古墳】

関連氏族

【他田日奉】【海上】【檜前】【上総】