丸に十字

薩摩藩主・島津家の一門重臣である入来院氏の家紋.

入来院

桓武平氏渋谷氏流.相模国高座郡渋谷荘を発祥の地とする渋谷氏の一族.宝治2[1248]年の宝治合戦の戦功により渋谷光重が薩摩国の高城郡・東郷別府・入来院・祁答院を得る.そして,子の実重に薩摩国の東郷別府,同じく重保に同国の祁答院,同じく重茂に鶴田,重定に高城,定心に入来院を相続させた.渋谷定心は入来院を称し家祖となった.

室町時代・戦国時代と入来院氏は同族の東郷氏とともに島津氏と対立する.しかし,永禄12[1569]年に菱刈氏が島津義久に敗れると,入来院重嗣は島津氏に降伏.以降,島津氏に仕えた.

関ヶ原の戦いで,入来院重時が討ち死に.嗣子が無かったため,薩州島津家・島津義虎の子・島津忠富[1579-1647]が入来院重時の娘を正室として入来院重高として家督を相続した.

Vita brevis, ars longa. Omnia vincit Amor.