佐々木城

別名を観音寺城。近江佐々木荘に根を張った宇多源氏の佐々木一族、源頼朝の挙兵時に従った定綱、教高、盛綱、高綱、義清の佐々木五兄弟で有名な佐々木氏ゆかりの城。本格的な石垣造りの山城として名高い。佐々木氏は佐々木信綱の代に、長男の重綱を小原家を立てさせ、二男高信には高島郡を与え、三男・泰綱には愛知川以南の志賀、甲賀、栗田、野洲、蒲生、神崎の六郡を与えた上で宗家とし、四男・氏信には愛知川以北の愛知、犬上、坂田、浅井、高島の六郡を与えた。泰綱は京の六角東洞院の元平賀邸に居を定め、氏信は京極高辻の元伊賀邸に居を構えたことでそれぞれ六角家、京極家と呼ばれるようになった。

佐々木城は佐々本六角氏の居城で繖山(きぬがさやま)に築城されている。1335(建武2)年には足利高氏方の佐々木氏頼が、この城で北畠顕家軍と闘っている。1568(永禄11)年に第15代足利義昭を奉じた織田信長軍の前に六角承禎(義賢)、義弼父子は奮戦するも及ばず落城。


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