足利将軍室町第跡


<2008/01>

室町幕府第3代将軍足利義満が1378[永和4]年に建てたのが花の御所という名前で知られる足利将軍室町第.北小路室町に建てられたので,室町殿,室町御所とも呼ばれ,上京区室町通今出川上ル東側の地に室町幕府が置かれていました.正確には,1379[康暦元]年に足利義満は室町第の北の花亭に移るのですが,両方を合わせて花の御所ということになります.

今は石碑しかありませんが,かつては,烏丸通[旧烏丸小路]と室町通[旧室町小路],今出川通[旧北小路]と上立売通[旧毘沙門堂大路]に囲まれた東西一町110メートル,南北二町220メートルという広大な面積の中に建物が建ち並んでいたと考えられています.

この地には,第2代室町幕府将軍足利義詮が西園寺家の一門で西園寺流四家の一つ室町家[四辻家]の室町季顕の花亭を買い上げて,北朝第3代天皇であった崇光上皇[1334-1398]の御所としていました.その御所と1377[永和3]年に焼失した西園寺家の庶流の菊亭家の今出川殿の跡地を合わせて室町第が建設されました.

ここに,足利義満は三条坊門万里小路の三条御所から移りました.

第4代将軍足利義持は第2代室町幕府将軍足利義詮の住んでいた三条坊門邸に移りましたが,第6代将軍足利義教,第7代将軍足利義勝,第8代将軍足利義政は再び室町第を御所としました.

しかし,応仁の乱の最中の1476[文明8]年に室町第は全焼.1479[文明11]年に再建されますが,翌年に全焼.その後,御所としては使われなくなったと考えられています.

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