[訴訟係属による時効の中断の時期]
 裁判上の請求による時効中断の効果は、訴状提出の時点で生じる(147条)。
 法がこのように規定した背景としては、起訴時に時効中断の効果を認めないならば、起訴後に時効が完成してしまう可能性を否定することが出来ず、原告に対して不利益が生じるために、これを防止するということがある。
 この時効中断の時期に関しては、消極的確認の訴えである債務不存在確認訴訟において問題となる。
 この点、被告たる債権者が訴訟上において権利を主張したとき、すなわち、請求棄却の答弁書の提出時をもって中断の効力が生じると考える説(権利主張説[大判昭16.2.24])もある。
 しかし、訴えを提起した時点、すなわち訴状の提出時に、継続する平穏な事実状態とは相容れない状態となることから、原告たる債務者が訴えを提起した時点をもって時効中断の効果が生じると解するべきである(訴え提起時説。