[国会・議院の権能]
憲法は「国会」の権能と「議院」の権能を区別して規定している。
■国会の権能

国会の権能
(A)憲法改正の発議権(96条1項)
(B)法律の議決権(41条)
(C)条約締結の承認権(73条)
(D)内閣総理大臣の指名権(67条1項前段)
(E)弾劾裁判所の設置権(64条)
(F)財政の監督権(83条以下)

+■条約の承認権
  (1) 条約の意義 承認を要する条約
  (2) 憲法と条約の効力の優劣、条約と法律の効力の優劣
  (3) 事後に国会の承認(§73B)が得られなかった条約の効力
   国内関係、国際関係(「条約法に関するウィーン条約」)
  (4) 国会の条約修正権の有無 予算修正権との違い⇒相手国の存在

■議院の権能
+■二院制
  (1) 第二院の諸形態 二院制の意義=民意の多元的反映
  (2) 衆議院優越の根拠

議院の権能
(A)自律権
内部組織に関する自律権役員選任権(58条1項)
議員の資格争訟の裁判権(55条)
議員釈放要求権(50条)、議員逮捕許諾権(国会法§33)
運営に関する自律権議院規則制定権(58条2項前段)
議員懲罰権(58条2項後段)
(B)国政調査権

+■議院の自律性
  (1) 議院の自律性の意義、趣旨、内容 自主組織権、自律的運営権
  (2) 議院規則と法律の関係
  (3) 議院懲罰権、議事手続と司法審査の可否 地方議会との相違点

+■国政調査権
  (1) 性質 独立権能説、補助的権能説(浦和事件)
  (2) 国政調査権の範囲
  (3) 国政調査権の限界 司法権との関係、検察権との関係、行政権との関係(職務上の秘密)、人権との関係(黙秘権の有無など)
  cf.目的上の制約 立法・予算審議・行政監督・議院の自律性に関する事項など議院の権能を実効的に行使するため